日本のSTEM教育
日本の教育現場でも積極的に導入が進められているのが「STEM教育」という現代的な教育手法です。
STEM教育とは幼少時代から科学や技術、工学、数学などの分野に触れさせる教育システムです。
1.Science(科学)
2.Technology(技術)
3.Engineering(工学)
4.Mathematics(数学)
これらの頭文字を総称したものがSTEM教育と総称され、グローバル社会とIT社会で活躍できる人材育てていくことを目的として導入されました。
従来の日本の教育に欠けていた自ら考えたり、自ら調べたりするという自発性や創造性、判断力をもった子どもを育てるという事が本質にあり、課題解決能力や社会に出た時の時代の変化に対応出来るような能力を育むことも目的の一つとされています。
このSTEM教育はアメリカで始まり、その後欧米諸国やアジアの新興国でも普及し始め、遅まきながら日本でも徐々に浸透していっているところです。
実は日本でこのSTEM教育が知られるようになったきっかけとして、オバマ元大統領にあります。というのも就任まもないころの大統領が「STEM教育に注力する」と宣言したことで日本でも知られるようになりました。
STEM教育の各分野にはそれぞれ目的があります
●科学
この分野は観察や実験を通して、物事に法則性を見つけ出す力、探求力を養うこと。さらに科学を通した問題解決能力や判断力を習得することも目的としています。
●技術
様々な事象や物事に対して、最も適した条件の解決策を見出して、それをものづくりへ活かす力を養います。
●工学
「ものづくり」に対する興味関心を育てて、今以上のいい仕組みづくりに挑戦する力を育てます。また日常生活以外にも医療や福祉、介護など様々な分野に関わるのことも多いので、広い視野をもって工学を学ぶ姿勢が必要となります。
●数学
数値を論理的にきちんととらえ、そこから取得されたデータを分析・活用することが求められる力を育てます。また同時に論理的な思考を育成することで、問題解決能力を高める事を目的としています。
以上のようにSTEM教育は従来の教育のような縦割りの教育ではなく、幅広く総合的に関連することが多いので、主体的に自主性や創造性が育まれる子供たちが増える事を目的としています。この子供たちが大人になったときに、日本が本当の意味でグローバル社会で活躍できるようになるのではと期待されています。